The Future Circle

Akinoriderのブログ。主に音楽・映画・本など、サブカルチャー/カルチャーについての感想。

朝が来るまで終わる事の無いダンスを

僕がtofubeatsのこの曲と出会ったのはtwitterで回ってきた、確かこの動画を観た時だった。


この曲をきっかけにマルチネを始めとするネットレーベルに興味をもって、DJっぽい遊びを覚えた僕にとっては新しい扉のような曲だった。
そして、定期的に出さしてもらっている「EZOorDJ!」で、ついにトリを務めさせていただける事になった時に、「絶対この曲をかけよう」と思った。
友達もたくさん来てくれて、僕は素晴らしい朝を迎えることができた。最後まで残った仲間たちとモスバーガーに行って、帰り道の大通公園、テレビ塔は朝日を浴びて立っていた。昨年、2011年の11月のことだった。



その時は、この曲は今ほどの深い意味合いを帯びてはいなかったと思う。単に、朝まで残ってくれたParty Peopleの為に響く曲だったと思う。
それから半年が過ぎて状況は激変した。ここ札幌で取り締まりがあったという話は僕は聞いていない。でも、「EZOorDJ!」は僕がこの曲をかけた、その日を最後にして、オールナイトイベントとして行われることは無くなっている。



最近、tofubeatsのインタビュー記事をネットで読んだ。

ASCII.jp:関西は「もうなくなりそう」、風営法で危機に瀕するクラブシーン (1/5)|四本淑三の「ミュージック・ギークス!」

この記事では、神戸在住のtoufubeatsが関西のクラブシーンを「もうなくなりそうです」と語り、自らの心境をも率直な言葉で述べている。
僕はこの記事、特に後半部分を読んで共感する部分が多かった。



僕は風営法の署名活動「Let's DANCE」にWEB署名をした。
でも、本心をいうと、それで風営法が変わると思っているかというと、思っていない。

この、自分が実際に取る行動と、本心からそれを信じているか、における乖離。
このことを最近ずっと考えている。

僕は、反原発脱原発デモに興味があるし、1度参加してみたいとも思っている。
でも、デモに何万人参加しようと、原発は止まらない、と思っている。

僕は必ず選挙に行く事にしている。自分なりに考え、悩んだ結果投票している。
でも、その自分の1票で日本が変わるだなんて、これっぽっちも思っていないのだ。


不誠実ですかね。不真面目ですかね。そんな気持ちで行動したって何も変わらないぞ!って言われちゃいますかね。

これは気持ちの問題ではない。現実問題、実際そうなのだから仕方がない。どんなに多くの人が必死になって、声を上げても、署名をしても、投票に行っても、クラブは今のままってことはもうないだろうし、原発は粛々と再稼働し、税金は上がっていく。これは実感の問題だし、そこに嘘をつくのはもうやめた方がいい。

じゃあ、そこまで言うなら無駄じゃないか、何もする意味はないし、しなくていいじゃないか、と思われるかもしれない。

僕はそうは思わない。
僕は、心と行動が乖離したままでも、迷い考えながら最善を求め、行動を続けるべきだと思っている。



いま、リアル・ネットを問わず、感情のこもった行動・言動が増えてきていると思う。それはとても良い事だと思うし、僕も賛同できるものには実際に参加したり、発言をしたりしている。
しかし、それらのエネルギーが現実という壁にぶち当たった時、失望が生まれる。そして失望は無力感を生む。それが現実だと思う。

どうか、現実に直面した人々が無力感に苛まれた時、それでも行動し続けて欲しい。エネルギーを失ってもなお、迷い考えながら行動して欲しい。
それが、大人だと、僕は思っている。若者に、子供に見せるべき大人の生き方だと思っている。

「僕はこれだけの事をやったんだ」と言い訳をするために行動するべきではないのだ。自己満足で「やりました〜ああ駄目でした」で済む時代では無くなってきている。自己弁護ではなく、無力感を正直に抱えなくてはいけない。
その無力感を以ってこの「何も変えられない」システム自体を変えていかなければならない。もしくは強かに生き延びる方法を見つけなくてはならない。



と、ここまで書いたとこで先日の東浩紀氏のあるつぶやきを思い出した。まさに僕の言いたいことはこれだ。

Twitter / hazuma: またもやこの国の政治は、「反対してもどうせ通過するんだからし ...


「またもやこの国の政治は、「反対してもどうせ通過するんだからしかたないでしょ」と「反対することに意義がある!」の二つの選択肢しかなくなってしまった。」


デモ、署名、投票、全てこれに当てはまる。
その行動を冷笑する人と、手段と目的をごっちゃにして没入してしまっている人、そのどちらかしか選べない。
本当はその中間が大事なのだろう。

例えば、政治なんてものはどこまで行っても難解で、面白いものではないだろうし、それに興味を持てというのが無理な話だと思う。
それにAKB総選挙的ゲーム感覚を持ち込んで云々、なんて事をやるよりかは、
難解で面白くないのだからこそ、投票行動へのハードルはとことん下げるべきだ、という様にシステムを改善すべきだろう。
例えば、さっさとネットで投票できるようにすればいいと思うし、候補者の過去の投票行動データベース(増税には反対した議員か、など)や、公開質問状の回答まとめサイト、などがあれば誰に投票するか選びやすくもなるだろう。

ちなみに東浩紀氏が編集する「思想地図β3」は「日本2.0」というテーマで「政治」に関しての特集のようなので是非買って読もうと思う。
7月17日発売。

日本2.0 思想地図β vol.3

日本2.0 思想地図β vol.3

クラブの問題も、原発の問題も、政治も、今ある既存の手段が殆ど機能しなくなってることを自覚して、新しいシステムややり方、そして巧い法のくぐり抜け方を模索しながら、その使わざるをえない既存の手段を用いて、地道にアップデートし続けていくほかないと思う。




さて、大変長くなりましたが、そもそもはイベントの告知をしようとブログを書いてたんだった。
7月7日、いつもの「EZOorDJ!7」出させて頂きます。777!とフィーバーしております。

EZOorDIE! BLOG

『EZOorDJ!7』

2012.07.07

OPEN 16:15
START 16:40
CLOSE 23:05

¥1000
(1DRINK付)

@REVOLVER
札幌市中央区南1条西24丁目1-8
エスターアベニュービル B1F
円山公園駅 5番出口 徒歩3分




DJ:
EZOorDIE!
TKM
Akinorider
コタロウ
DA-1

guestDJ:
on1on (the life of the party)

and DJ VIRGINS
ハルコ☆
ゆず
DJなー
けむり
ask



TIMETABLE:

1615 ---OPEN---

1630-1700 ハルコ☆
1700-1730 ゆず
1730-1800 DJなー
1800-1830 けむり
1830-1900 ask

1900-1905 ---BreakTime---

1905-1945 Akinorider
1945-2025 コタロウ
2025-2105 DA-1
2105-2145 on1on
2145-2225 TKM
2225-2305 EZOorDIE!

2305 ---CLOSE---



■毎度おなじみ「DJやってみたいけど・・・機会も機械もない」
そんなDJバージン。今回も5人の登場です。バージンならではの
ウイウイしい選曲。応援して下さい。

■今回は七夕。そして夏がやってきた。ということで
今年もやります。ダークサイド解放デー。去年好評だった
コスプレOKデー。去年も多くのお客さんが思い思いのダークサイドを
解放し、アニメやバンドや様々なコスプレを楽しんでいました。
普通に浴衣来てきてもいいし、コスプレしなくても全然OKです。
カオスな空間でロックで踊ろう!

■DJイベントって怖い。チャラい。踊ると摘発。
様々なイメージがあると思います。事実、僕もDJイベントなんて
ケッと思っていたクチです。
でも単純なんです。いい曲が止まることなく爆音で流れて
自然と体が揺れれば楽しいし、じっくり聴くのも楽しいし
同じロック好きが集まれば話もできるし、話さなくてもいい
ライブでは白い目で見られるかもしれない熱唱も自由だし
知らない曲とも出会えるし。
そういった意味ではすごく音楽で遊ぶには一番敷居が低くて
一番自由な場なのかもしれないです。

今回は年に一度の七夕祭ということで、お客さんはコスプレ可、DJ陣は浴衣でお出迎え。
昨年の参考写真をここで一枚。

こんな感じのカオスの夜になると思うので、僕も夏うた+アニソンのカオスな選曲で盛り上げたいと思います。
(勇気を)奮ってお越しください!よろしくお願いします!


今回もオールナイト開催ではないですが、もともと敷居が低いのがひとつの売りのイベントですから、こうやった健全なかたちが似合うイベントだと思っています。敷居は低くとも、幅広い音楽で、あなたの世界を広げていきたい、そう思ってます。勿論、自分自身も。
ただ、いつかまた、朝が来るまで終わる事の無いダンスをしたいとも思っています。